
HAKU 北村 コラム 74「4mの話」
普段は靴職人、北村です。
皆さんは「4mの物」を買ったことがありますかあああ!!?
そしてそれを自分の運転で家まで運んだことがありますかあああ!!!
僕はあります!!
何かというと、それは……
「4mの木材」です!!!
正確には「35mm × 35mm × 4,000mm の杉材」。
それを45本!
なぜそんな物を大量に買ったのか?
実は現在、DIYで自宅を改装しておりまして、リビングとキッチンの天井を全て解体してしまったからですううう! 新たに天井下地を組むために木材が必要なんですよおおお!!!
そんなわけで、まずは木材の下見に行きました。
近所のホームセンターは建築資材が充実しており、店先には様々な種類の木材が立て掛けてあります。4mの木材を目の当たりにしたとき僕は思いました。
(むちゃくちゃ長いな……)
我が家の天井高は2.5m程度。その空間内で生活する僕は、4mという長さを正確に認識できていなかったのです。
(これ、軽トラで運べるんだろうか……)
購入した木材は、お店が無料で貸してくれる軽トラで運ぼうと思っていました。配送サービスもあるんですけど、4mの商品となると配送代だけでもかなり高くなってしまうからです。
ひるんだ僕は家に戻り、PCの前に座りました。
「4m 木材 軽トラ」(検索ポチッ)
調べたところ、4mの木材を軽トラの荷台に斜めに積むと道路交通法の高さ制限(地面から2.5m)を越えてしまうとのこと。

(無理なのか……)
3mのなら無理なく運べるんですよ。でもそうすると施工時に木を接ぐ箇所が多くなって無茶苦茶めんどくさい。さらに費用も増えちゃう。
(やはり4mが良いな……)
そう思って調べていると、4mの木材を軽トラの荷台の中に入れず、車両の後ろにもはみ出させることで、高さ制限をクリアできるとの情報が!

(これならいける!)
希望は見つかりましたが、新たな問題も浮上しました。この運び方をする場合、木材が滑り落ちないようにかなりしっかりと固定する必要があるのです。
(4mの木材45本……それを落ちないように固定……)
必要なのは「トラック用ロープ」と「強く締め付けられる結び方」。その結び方は「南京(なんきん)結び」というのが一般的だそう。
僕はYouTubeを開きました。
「軽トラ 南京結び」(検索ポチッ)
出てきた南京結びの解説動画を観ました。観たんですけど……
(観るだけじゃよく分からんな……)
僕は再びホームセンターへ行き、トラック用ロープを買いました。そしてそれを使って結び方の練習に励んだのです。
南京結びは「強く締めることができ、解くのも簡単」というのが特徴。しかし手順が複雑なうえ、上手くやらないと輸送中に解ける危険性があるため、最終的には別の結び方を採用しました(南京結びより簡単だけど、解くのが少し面倒)。
他にもいくつか必要なロープワークを学び、念のため動画のスクショを取ってすぐに確認できるようにしました。さあ、これで準備万端!!!
後日ホームセンターに行った僕は、4mの木材45本を購入し、店員さんに
「軽トラをお借りしたいんですけど……」
と伝えました。すると予想外の答えが返ってきたのです。
「あっ、軽トラでは危ないので……」
!!!???
え……4mの木材は軽トラだめなの???
たしかに普通に積んだら高さ制限超えますよ?
でもね! 後ろにはみ出させればOKなんですよお!
その際しっかりと固定しないと危ないですけど、そのために僕は時間をかけて学んできたんです!!
YouTubeでええ!!!!
ロープの結び方も繰り返し練習したんです!!!
僕にその成果を示させてくださいいいい!!!!
のおおおおおおおお!!!!!!!!
……などと思っていると、店員さんが、
「軽トラよりちょっと大きいトラックがあるんで、そちらをお貸しします」
????????
軽トラよりちょっと大きいトラック???
え? いやいやいや、
「僕、普通免許しか持ってないんですけど……」
「あ、はい、普通免許で乗れるやつです」
あるのぉおおお!!!???
普通免許で乗れるやつで、軽トラよりちょっと大きいのがぁあああ???!!!
駐車場に案内されると、普通の軽トラと、それより少しだけ大きいトラックがありました。
「これなら4mの木材を荷台に積めるんで」
(普通に積めるんかーーーい!!!!)
僕は心の中で盛大にずっこけました。
今まで準備してきたことは一体何だったのか……
お店の人が木材を荷台に載せてくれました。それをロープで固定する僕。木材の片端が荷台の中におさまってくれているので左右にだけ動かないようにすれば良い……想定していた輸送よりも心理的負担がぐっと減りました。
こうして僕は4mの木材を無事にゲットすることに成功したのです!!!
(余談ですが、ロープもトラックと一緒に貸してくれたので、買う必要無かったです)
以上、忙しくて天井作りにはまだ着工できてない北村がお送りしました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。