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HAKU 北村 コラム 53「電球の話」

普段は靴職人、北村です。

あのさー! 天井照明ってオレンジ色の薄暗い光に切り替えられるじゃないですか?

あれ何て呼んでます?

僕はね、親が「にしょっこう」って呼んでたんで、

(にしょっこう……二色光?)

だと思ってたんです。でも先日、45歳にして初めて

(いや、二色って何色と何色なのよ?)

と思って調べたところ、正しくは「二燭光」って書くらしいんですよ。蝋燭(ロウソク)2本分の明るさって意味です。

そもそも「燭光」ってのは、昔使われてた明るさの単位なんですって。一燭光=ロウソク1本分の明るさってことね。

1951年の計量法施行によって、燭光は「カンデラ」って単位に置き換えられました。1燭光=1.0067カンデラという換算らしいので、まあほぼ同じってことです。ちなみにカンデラは英語の「candle(キャンドル)」が由来。

でもこのカンデラって単位、全然馴染みがないですよね? 電球を買うときに馴染みある単位といえば……そう!

「ワット(W)」ですよ!

60Wとか100Wとかパッケージに書いてあるでしょ? 数字が大きい方が明るい電球ってことです。ワットとは「一定時間に消費する電気エネルギー」を示す単位、要するに消費電力。

ん? なんで消費電力を示す単位が電球の明るさを表してんのよ? と思いましたか?

それは白熱電球が「消費電力=明るさ」だからです!

しかーし! 近年は事情が変わってきました。

ご存知、LEDの登場です。

LEDは白熱電球よりも低い消費電力で同等の明るさを実現できます。つまりワット数で明るさを示すことができなくなったのです。

というわけで、LEDの明るさを表すのに別の単位が使われるようになりました。

それが「ルーメン(lm)」です。

ルーメンはワットと違い「明るさ」を表す単位となっております。

僕ね! 

以前LED照明を買おうとしたときにね!

今まで聞いたことなかった、この「ルーメン」って単位が出てきて!

パニックになりましたよ!

「え……ルーメン最大3800lmって何?」

「100Wとかじゃないの? 3800? 何そのでかい数字?」

ってね!(泣) さらに!

「色温度? 色に温度とは???」

「昼光色5700K~6500K? 電球色2700K~3200K?」

「またでかい数字出てきたー! もうなによこれー!(泣)」

なんとLEDを選ぶときは、明るさに加えて光色を選ばなくてはいけなかったのです! 温度による色の違いを示す数値が色温度です(単位はケルビン:K)

さ・ら・に!

「は、配光角……って???」

「全方向? 広配光?? 下方向???」

「光の角度が違うの??? どう使い分けるんや……」

LED電球には配光角という光の広がり方を示した数値があり、用途によって適したものを選ぶ必要があるのですうううう!!!

うおおおお!!!!

ぶちころすぞおおおおおお!!!!

ややこしすぎるでしょうがあああああ!!!!!

うおおおおおおおおお!!!!

これ、みんな理解してるんですかああああ!!!

……話が逸れすぎました。

最初に話したオレンジ色の薄暗い電球の呼び方なんですけど、僕の妻は「豆球(まめきゅう)」って呼んでるんです。

妹にも訊いてみると「豆電球」との返事が。

「いやいや、豆電球は小学校の理科の実験で使うミニサイズの電球でしょ!(笑)」

って馬鹿にしたんですけど、僕の友達も豆電球って呼んでました……(ネットで調べたら意外と豆電球派がいた)

ウチにある照明のリモコンには「常夜灯(じょうやとう)」って書いてありますね。「ナツメ球」とか「ベビー電球」って言い方もするみたいですよ。

友達に訊いたなかで一番おもしろかった答えは、

「何とも呼んでない。アレ とか 小さいやつ とか」

ってのがあって、斬新すぎるぅー! と思いました。

みなさんは何て呼んでますかあああああ!!!

以上、オシャレな部屋ってなんか照明が薄暗いけど、あんなので生活できるの? と思う北村がお送りしました。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。