HAKU 北村 コラム 18「シラス丼の話」
普段は靴職人、北村です。
「シラス丼」好きですか?
アツアツご飯にたっぷりとシラスを乗せて醤油をかける。お好みで大根おろしや海苔、卵、ねぎ、大葉などを加えるとさらに美味しいですよね!
実際僕もシラス丼大好きなんですけど、食べるときにいつも考えることがあるんですよ。それは、
「仮にこのシラスが人間だとしたら、こんな恐ろしい料理、他に無くね?」
ってことです。
例えばですよ? めちゃめちゃ巨大な知的生命体がいるとするじゃないですか? そいつらが人間をガサーッと捕獲して、丁寧に一人ずつ裸にし、熱々のお湯で釜揚げ、そのあと主食の上にドパーッとかけて、ガーッと口に搔き込むところを想像してみてくださいよ。もちろんお好みで大根おろしや海苔も加えられちゃうんですよ。
さらに言うと、そもそも「シラス」ってイカナゴやイワシ、アユ、ニシンなどの白い稚魚の総称なんですよ。ということは人間に例えると、子供を熱々のお湯で釜揚げ、そのあと主食の上にドパーッと乗せとる料理なわけなんですよ。こんな映像ね、映画だったらR-18指定ですよ。
映画に出てくる侵略宇宙人だってここまでしないでしょ!?
それなのに人間ときたら、同じ惑星(ほし)に住む仲間(とも)の命をこんな感じで奪っとるわけなんですよ!!!(漁師さん、美味しいシラスをありがとうございます!)
まあ僕くらいの上級者になると、他の料理の食材も人間に置換して想像しちゃいますよ。
例えばお寿司だって、
「ふむ、人間の切り身が主食の上に乗せられておるなあ。しかも皿に乗って回っておる。愉快愉快」
天ぷらを見ても、
「ほほう、人間にころもをつけ、熱々の油でカラッと揚げるとは。美味じゃ」
と、巨大エイリアンの目線で感想を述べちゃうんですよ。
それは動物だけにとどまらず、野に咲くタンポポを娘(4歳)に取ってあげるときでさえ、
「すまぬのう……おぬしの首、いただくぞ」
(い、いやあああ! ブチチチッ! ←タンポポの悲鳴)
と想像しますからね。もちろん僕には人の心があるので0.1秒ほどためらいますよ。
「人間は狩られる立場じゃなくて良かったあー!!!」
ってしみじみ思いますよね。
でもね、調べてみると、人間が動物に食われた事件って結構あるんですよ。飼育員がトラに食べられたり、人里に降りて来た熊に殺されたり。19世紀には436人の人間を殺害したトラがいたようですよ。
そういう話を聞くと、
「人間って基本的な力は強く無いから、自然界に放り出されたら割と補食される動物だろうなあ。文明や文化によって、たまたま補食されない状況にあるだけなんだよなあ」
と思ってしまうんですねー。
まあ、僕なんかが考えることは、藤子・F・不二雄大先生が1969年にすでに考えておられまして、『ミノタウロスの皿 』って作品の中で食材として扱われる人間(異星人)が描かれております。
『ミノタウロスの皿: 藤子・F・不二雄[異色短編集] 1』
https://www.amazon.co.jp/dp/4091920616/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_X5GYEb21JMAPB
この漫画、とても面白いので読んでみて欲しいなあと思います。
さて、このコラムを読んだあなたは、ぜひとも「人間を食うエイリアン」の立場になってスーパーのお肉売り場をうろついてみてください。そして、
「今日は人間のお肉のステーキにしようかしら」
とか
「やっぱりハンバーグがいいから、ミンチ(ミンチ!)にしましょ!」
とか思うと、なんだか不思議な気持ちになること請け合いです。
最後に、奥浩哉先生の漫画『GANTZ(ガンツ)』では、終盤、人間がまさにシラスみたいな感じで扱われており、僕が想像してた画に近かったのでオススメしておきます。
『GANTZ コミック 全37巻完結セット』
https://www.amazon.co.jp/dp/B00ECL3TF6/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_8lHYEbPG3E3MQ
以上、好きなお肉はレバーな北村がお送りしました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。